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白内障手術をする病院の選び方3選

白内障とその治療について

 

白内障手術を受ける方は多く、今では一般的な手術となっています。ですが、実際に手術となると不安になってしまい、手術を受ける医療機関を選ぶのも迷ってしまいがちです。

 

まずは、白内障手術を行う医療機関について解説する前に、白内障とその治療についてご紹介します。

 

目の中にある水晶体が加齢などの原因により白く濁る病気を「白内障」と言います。80歳以上はほぼ全員が白内障であるとされています。

 

水晶体は、カメラのレンズと似た役割をしています。水晶体はピントを合わせたり、視界をきれいに映し出したりする役割があります。

 

この水晶体は、もともと無色透明ですが、年齢とともに黄白色になり濁ってきます。その結果、「物が二重に見える(乱視や複視)」「物がかすんで見える」「車のヘッドライトがまぶしい」などのさまざまな症状が出てきます。

 

乱視の影響による見え方の違い

 

軽度の白内障であれば、白内障の進行を防ぐ目薬を用いて、白内障の進行を遅くします。しかし、白内障が進行してしまい、自覚症状や視力検査等で異常が出れば、白内障手術を行うしか方法がありません

 

以前は選択できる眼内レンズ、機器も限られていたため、白内障手術を行う術者の技量のみで選ぶことが多かったでしょう。

 

しかし、現在はさまざまな眼内レンズや機器が誕生したため、どの医療機関で白内障手術を行うかが重要になります。

 

さらに、人生100年時代となり、ますます見え方の質が問われるようになり、医療機関選びは重要になるでしょう。

 

白内障手術を行う医療機関の選び方3選

 

白内障手術は手術の機械が進歩し、眼内レンズの種類も増えたことで、より安全で、より個人の見え方に合わせた手術が可能となっています。しかし、医療機関によって、その結果には差があります。

 

そこで、白内障手術をより良い結果にするための医療機関の選び方を3つご紹介します。あなたが手術をしようと思っている病院は当てはまるでしょうか?これから白内障手術をしようと思っている方は確認してみると安心です。

 

1.多焦点眼内レンズ、乱視用眼内レンズを扱っているか

 

眼内レンズにはさまざまなレンズがあります。もちろん、単焦点眼内レンズのみを扱っている医療機関も多くあります。しかし、単焦点眼内レンズでは見え方に制限が出る事があるため、より良い見え方を選ぶためには多焦点眼内レンズや乱視用眼内レンズなども扱っている方が望ましいでしょう。

 

さらに、多焦点眼内レンズはさまざまな種類があり、その種類によって見え方は異なります。扱っている多焦点眼内レンズは医療機関によって大きく異なります。限られた多焦点眼内レンズではなく、いくつかの多焦点眼内レンズを扱っているかを確認しましょう

 

眼内レンズの種類

 

それぞれのレンズの特徴については「眼内レンズの種類と特徴とは?」で詳しく解説していますので、ご興味をお持ちの方は是非一度ご覧下さい。

 

2.手術を行う医師の手術件数は十分か

 

白内障手術をより安全に行うため、より快適な見え方を得るため、白内障手術を行う医師の手術の腕が非常に重要となります。

 

その一つの指標として、白内障手術の手術件数が挙げられます。一概に多くの白内障手術をしていれば良いというわけではありませんが、良い白内障手術を行っていなければ継続して多くの手術を行うことはできません。

 

逆に、多くの手術を行っているということは、医師だけでなくスタッフもそれだけ多くの経験を積んでいるということになります。また、手術件数が多い医師はさまざまな眼内レンズを使う機会も増えますし、より良い手術設備を整えることができます。

 

白内障の手術件数の目安は年間1000件以上です。ホームページに記載されていることも多いですが、記載がない場合は直接聞いてみても良いでしょう。

 

3.白内障手術までの検査・カウンセリングが丁寧か

 

白内障手術は基本的には一生に一度しか行いません。一度の手術で、その後の人生の見え方が決まります。そのため、白内障手術前にどのような見え方を望まれるか、カウンセリングをする医療機関がほとんどです。

 

このカウンセリングは医療機関によって大きく異なり、医師が一方的に説明して全てが決まる所もあるそうです。

 

しかし、患者さんが十分に理解せずに白内障手術を行うと、「思ったような見え方ではない」「ピントの合う位置が違う」などの手術後の不満の原因になります。そこで、白内障手術を行う前の検査・カウンセリングが丁寧な医療機関を選ぶようにしましょう

 

検査・カウンセリング

 

選ぶ眼内レンズによって、見え方の質は異なります。また、生活環境や仕事環境によって適したレンズは異なります。普段の生活で眼鏡を使いたくないのであれば、多焦点眼内レンズを選んだ方が良いです。

 

しかし、仕事で夜間に運転する場合は多焦点眼内レンズのハロー・グレアの症状には留意すべきです。

 

ハロー・グレアの見え方

※ハロー・グレア

 

このように、白内障手術後に生活上で注意すべき点、眼内レンズの向き不向きなどがあります。これらをよく相談してくれるかどうかが手術後の満足度に大きく影響します。

 

さいごに

 

この記事では、白内障手術を行う医療機関の選び方について解説してきました。3つとも重要な条件です。白内障手術は基本的には人生で1回しか行うことができません。

 

また、1度行った白内障手術は基本的にはやり直しを行うことはありません。白内障手術で後悔しないためにも、ここで紹介した内容を参考にしていただき、より良い白内障手術を受けられるようになれば幸いです。

この記事の著者

医療法人いさな会 中京眼科

医療法人いさな会 中京眼科

愛知県名古屋市にある眼科専門クリニック。一般眼科外来のほかに、特殊手術外来(多焦点眼内レンズ)、日帰り手術(白内障、緑内障、網膜硝子体、ICL(眼内コンタクトレンズ))、ドライアイ、近視進行抑制(オルソケラトロジー)、色覚外来など、全般的な疾患に対応しております。数多くの医療機器を揃え、白内障手術だけで年間約2,000件以上(2,733件/2022年)の手術実績があります。

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