白内障手術後の再手術
レンズの入れ替えと
アドオン眼内レンズ
(Add-On IOL)
- 白内障手術を受けた後で、見にくさを感じたり、理想とする見え方ではなかった、などと再手術を希望する方がいらっしゃいます。どんなに精密に検査し、ご自身の希望する見え方に近いレンズを選択しても、満足のいく結果が出ない方が稀にいらっしゃいます。
再手術を検討する事例
- 白内障の再手術を検討される事例は、
大きく分けて2つあります。 -
-
1
- 自内障手術後に眼内レンズの度数がズレてしまったために再手術が必要な場合。
眼球の構造の個人差により度数計算式がズレてしまったり、眼内レンズでおこなう矯正に限界がある場合。
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2
- 眼内レンズや眼の構造には問題はないが、患者さんが希望する場合。
術後の経過は良好だが、単焦点眼内レンズで術前の見え方と変更したり、多焦点眼内レンズの見え方が合わず、生活の質が低下してしまった場合。
-
- 「想像していた見え方と異なる」
「想定していたピントの位置からズレて、
ピントが合いにくい」 - このような不具合の改善に向けて、医師との相談により、眼内レンズの入れ替えやレンズを追加で挿入するアドオン眼内レンズを検討いたします。
白内障の再手術を検討する際の治療選択肢
眼内レンズの入れ替え
ケースにもよりますが、初めての白内障手術後、眼内レンズが水晶体内に癒着していない間(およそ1ヶ月以内)であれば、眼内レンズの摘出や入れ替えといった再手術が比較的安全に行うことが可能です。しかし、手術をしてから時間が経ってしまうと水晶体に眼内レンズがくっついてしまうため、入れ替えがかなり難しくなります。
アドオン眼内レンズ
眼内の眼内レンズが水晶体内で癒着している場合、アドオン眼内レンズを虹彩と水晶体の間に挿入します。アドオン眼内レンズは、最初の白内障手術で挿入した眼内レンズを摘出する必要が無いため、短時間の手術で挿入でき、度数のズレ、近視・乱視・遠視の矯正効果や、単焦点を多焦点化する効果があります。
※眼内レンズの入れ替えとアドオン眼内レンズの使用は保険適応外のため、自費診療となります。
眼内レンズの入れ替え
眼内レンズの入れ替えの検討が可能な方。
- ● 手術後の見え方に不満を感じている
- ● 多焦点眼内レンズの見え方が合わない
- ● 白内障手術を受けてから数週間程度(目の状態によります)
手術後、理想の見え方と違ってお悩みの方は、眼内レンズを入れ替えるほどの大きなズレなのかどうかを医師とよく相談することが重要です。
眼内レンズの
入れ替えのメリット
- ● 見え方が変えられる(屈折異常の解消)
眼内レンズの
入れ替えのデメリット
- ● 保険適応外で、自費診療となるため費用が高額
- ● 合併症のリスクがあり、希望した眼内レンズが挿入できないことがある
眼内レンズの入れ替えが可能か
診察のうえ相談が必要な場合
- 【1】 眼内レンズをしまっている袋(嚢)に眼内レンズが癒着している
- 【2】 白内障手術を受けたときに合併症が起こった
- 【3】 白内障手術後に、後発白内障でヤグレーザー治療を受けた
眼内レンズの種類
眼の状態によりますが、使用する眼内レンズはご自身のご希望を含め、医師と相談して決定します。
LALという選択肢
- 当院の入れ替え手術の特徴
- 当院では、アジアで初めてライトアジャスタブルレンズ(Light Adjustable Lens:通称LAL)を導入しました。LALは、術後に患者さんが希望する視力やライフスタイルに合うように、実際の日常生活で見え方を体験しながら度数を決定します。体験しながら度数調整を行えるため、度数選択を誤るリスクがなくなり、ピントが合う位置がずれてしまう屈折誤差を限りなく0に近づけることが可能です。
眼内レンズの入れ替え手術の費用
※ 保険適応外のため、自費診療となります。 ※ 価格は税込です。※ 保険適応外のため、自費診療となります。 ※ 価格は税込です。
片 眼 | 両 眼 | |
---|---|---|
単焦点眼内レンズ | 495,000円 | 880,000円 |
多焦点眼内レンズ | 770,000円 | 1,430,000円 |
ライトアジャスタブルレンズ(LAL) | 現在モニターを募集しております。詳しくは、ご来院時にお問い合わせください。 |
アドオン眼内レンズ(眼内レンズの追加)
眼内レンズの上に重ねて挿入することができるアドオン眼内レンズは、すでに挿入されている眼内レンズを取り出さずに使用できるため、レンズの入れ替えが難しい場合の選択肢となります。
アドオン眼内レンズの検討が
可能な方
- ● 白内障手術で単焦点眼内レンズを入れた
- ● 術後の見え方に不満を感じている
- ● 最初の白内障手術から時間が経っている
- ● 眼内レンズが水晶体内に固定されている
アドオン眼内レンズの
メリット
- ● 白内障手術後に残った、近視・遠視・乱視などの屈折異常の矯正ができる
- ● 老眼鏡の使用頻度を減らすことができる
- ● アドオン眼内レンズは摘出することが可能
アドオン眼内レンズの
デメリット
- ● 保険適用外で、自費診療となるため費用が高額
- ● 屈折異常(近視・遠視・乱視)が少し残る場合がある
多焦点アドオン眼内レンズを
選んだ場合のデメリット
- ● 夜間に光の輪が見える「ハロー」や、光がぎらついて見える「グレア」の発生リスクがある
- ● 視力が安定して、見え方に慣れるまで時間がかかることがある
- ● 小さな文字を見るとき、メガネが必要な場合がある
アドオン眼内レンズの種類
近視・遠視・多焦点 | 近視・遠視・多焦点 | 近視・遠視・多焦点 | |
レンズ名 | サルコフレックス | 1stQ | IPCL |
レンズ名(英字) | SULCO flex | 1stQ | Implantable Phakic Contact Lens |
レンズ | |||
メーカー名 | Rayner社 | GmbH社 | EyeOL社 |
乱視矯正 | ○ | ○ | ○ |
保険 | 自費診療 | 自費診療 | 自費診療 |
特徴 | 1950年に世界で初めてIOLを開発された | 4つの支持部で毛様溝に固定するため、眼の形状にフィットしやすく外れにくい | 一般的なアドオン眼内レンズより選べる度数とサイズが幅広く揃っている | 生産国 | ドイツ | ドイツ | イギリス |
認可 | 日本では未承認・ヨーロッパのCEマークを取得 |
アドオン眼内レンズ手術の費用
※ 保険適応外のため、自費診療となります。 ※ 価格は税込です。※ 保険適応外のため、自費診療となります。 ※ 価格は税込です。
片 眼 | 両 眼 | ||
---|---|---|---|
単焦点眼内レンズ | 乱視なし | 385,000円 | 660,000円 |
乱視あり | 440,000円 | 770,000円 | |
多焦点眼内レンズ | 乱視なし | 495,000円 | 880,000円 |
乱視あり | 550,000円 | 990,000円 |
担当医と診療日
医師 / 医学博士
市川 一夫
ICHIKAWA KAZUO- ●視覚研究所 所長
- ●レーザー白内障手術・白内障手術執刀医
- ●ICL手術執刀医
- ●網膜硝子体手術執刀医
□専門領域 | 白内障手術、糖尿病網膜他網膜硝子体疾患、硝子体手術、色覚 |
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□資格 | 日本眼科学会認定眼科専門医、中国大連医科大学客員教授、STAAR社認定ICLシニアエキスパートインストラクター、ハルピン医科大学付属第四医院 客員教授 |
□講師 | 北里大学非常勤講師 |
□学会役員 | 日本産業・労働・交通眼科学会理事、日本臨床眼科学会専門別研究会「色覚異常」世話人 |
Profile
昭和53年 | 愛知医科大学卒業 |
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昭和58年 | 名古屋大学大学院医学研究科 外科系眼科学 修了 |
昭和58年 | 社会保険中京病院(現 独立行政法人地域医療機能推進機構 中京病院)眼科 |
昭和61年 | 社会保険中京病院 眼科主任部長 |
平成14年 | 中国大連医科大学 客員教授 |
平成15年 | 北里大学医学部 非常勤講師 |
平成26年 | 中京眼科 視覚研究所所長 |
平成26年 | 独立行政法人地域医療機能推進機構中京病院 眼科顧問 |
平成29年 | ハルピン医科大学付属第四医院 客員教授 |
令和2年 | 日本白内障屈折矯正手術学会 理事長 |
医師
市川 慶
ICHIKAWA KEI- ●レーザー白内障手術、日帰り白内障手術執刀医 ●ICL手術執刀医
□専門領域 | 白内障手術、眼形成 |
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□資格 | 日本眼科学会認定眼科専門医 |
□学会役員 | 水晶体研究会世話人 |
□受賞 | 2016年 Best of JSCRS(Cataract) |
Profile
平成20年 | 愛知医科大学 医学部 卒業 |
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平成20年 | 社会保険中京病院(現 独立行政法人地域医療機能推進機構 中京病院)勤務 |
平成22年 | 社会保険中京病院(現 独立行政法人地域医療機能推進機構 中京病院)眼科勤務 |
平成25年 | 岐阜赤十字病院 眼科勤務 |
令和1年 | 総合青山病院 眼科部長 |
医師
三田村 麻里
MITAMURA MARI- ●レーザー白内障手術、日帰り白内障手術執刀医
- ●ICL手術執刀医
□資格 | 日本眼科学会認定眼科専門医 |
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Profile
平成23年 | 藤田保健衛生大学医学部卒業 |
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平成23年 | 社会保険中京病院(現 JCHO中京病院)勤務 |
平成25年 | 社会保険中京病院(現 JCHO 中京病院)眼科勤務 |
平成29年 | 岐阜赤十字病院 眼科勤務 |
平成30年 | 中京眼科 勤務 |
医師
横山 翔
YOKOYAMA SHO- ●網膜硝子体手術執刀医
- ●日帰り白内障手術執刀医
□専門領域 | 黄斑・網膜硝子体疾患、色覚、白内障・硝子体手術 |
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□資格 | 日本眼科学会認定眼科専門医、眼科PDT認定医 |
□所属学会 | 日本眼科学会、日本眼科手術学会、日本網膜硝子体学会 |
Profile
平成17年 | 浜松医科大学 卒業 |
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平成17年 | 社会保険中京病院(現 JCHO中京病院) 勤務 |
平成19年 | 社会保険中京病院(現 JCHO中京病院) 眼科 勤務 |
平成29年 | ニューヨーク大学 留学 マウントサイナイ医科大学眼耳鼻科医院 留学 |
平成30年 | JCHO中京病院 眼科 復職 |
令和4年 | JCHO中京病院 眼科 医長 |
医師
森 俊男
MORI TOSHIO- ●網膜硝子体手術執刀医
- ●日帰り白内障手術執刀医
- ●ICL手術執刀医
□専門領域 | 白内障手術、硝子体手術 |
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□資格 | 日本眼科学会認定眼科専門医 |
□所属学会 | 日本眼科学会、日本網膜硝子体学会 |
Profile
平成17年 | 山梨医科大学(現 山梨大学 医学部) 卒業 |
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平成18年 | 社会保険中京病院(現 JCHO中京病院) 勤務 |
平成20年 | 社会保険中京病院(現 JCHO中京病院) 眼科 勤務 |
平成25年 | 飯田市立病院 眼科 勤務 |
令和1年 | 飯田市立病院 眼科 部長 |