ICL手術

2026.07.27

近視・乱視治療の新基準「EVO ICL」とは?EVO+との違いや安全性・素材の秘密を徹底解説

「毎日コンタクトレンズをつけるのが面倒」

 

「ドライアイが辛いけれど、レーシックで角膜を削るのには抵抗がある」

 

そんなお悩みを持つ方に、近年世界中で選ばれている視力矯正手術が「ICL(眼内コンタクトレンズ)」です。

 

本記事では、数あるICLレンズの中でも世界的なスタンダードとなっているスターサージカル社の「EVO ICL(エボ アイシーエル)」および進化モデルの「EVO+(エボプラス)」について、特徴や違い、安全性、さらには治療を受けるクリニック選びの重要ポイントを分かりやすく解説します。

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【この記事の監修医師】

市川 一夫(いちかわ かずお)医師・医学博士
・日本眼科学会認定眼科専門医
・中京眼科 視覚研究所 所長
グランドセントラルタワーTokyoアイクリニック 主任執刀医
・STAAR Surgical社 ICLシニアエキスパートインストラクター(全国2名)

白内障手術、屈折矯正手術、硝子体手術、色覚を専門領域とし、
ICL手術や白内障手術などの執刀に携わっています。
大学の非常勤講師や学会役員なども務めています。

[市川一夫医師の詳しい経歴・実績はこちら]

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目次:

1. EVO ICL(眼内コンタクトレンズ)とは?

2. EVO ICLの安全性を支える「仕様」と「素材」

3. EVOと進化モデル「EVO+(プラス)」の違いとは?

4. 【データで見る】EVO ICLの長期安定性と安全性

5. 中京眼科の医師体制とICLに関する研究・論文実績

6. ICL手術のリスク・副作用について

7. まとめ:まずは「無料適応検査」であなたの目がICLに適しているか確認しましょう

 

1. EVO ICL(眼内コンタクトレンズ)とは?

EVO ICLは、目の中の「虹彩(茶目)」と「水晶体」の間の隙間に、小さな眼内コンタクトレンズを挿入して近視や乱視を矯正する「有水晶体眼内レンズ(後房型)」による治療法です。

従来のレーシック(LASIK)とは異なり、角膜を削らないため、以下のような多くのメリットがあります。

 

EVO ICLの主なメリット

  • ・幅広い矯正範囲:レーシックでは適応外となりやすい、強度近視や乱視の方にも対応が可能です(近視 −3.0∼−18.0D、乱視 1.0∼4.5D)。
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  • ・ドライアイになりにくい:角膜の知覚神経をほとんど切断しないため、術後にドライアイが悪化するリスクが非常に低いとされています。
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  • ・元に戻せる「可逆性」:万が一、将来的に別の目の病気(白内障など)にかかった場合や、何らかの理由で取り外したい場合には、レンズを取り出すことが可能です。
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  • ・高い実績と信頼性:世界75カ国以上で300万枚(EVOシリーズとしては約250万枚)以上の出荷実績があり、長年にわたり世界の主流製品となっています。
     

2. EVO ICLの安全性を支える「仕様」と「素材」

EVO ICLの安全性が高く評価されている理由は、スターサージカル社独自の「素材」と、日本発のアイデアから生まれた「レンズ設計」にあります。

 

① 生体適合性に優れた素材「Collamer(コラマー)」

レンズの原材料である「Collamer(コラマー)」は、人間のコラーゲンを含む特殊な親水性共重合体素材です。30年以上の臨床実績があり、眼の中に長期間留まっても異物とみなされにくく、極めて高い生体適合性を誇ります。

 

  • ・優れた透明性の維持:他の眼内レンズ素材(アクリル等)に比べ、タンパク質などの粒子が沈着しにくい性質を持つため、長期にわたりクリアな視界を保ちます。
     
  • ・ハロー・グレアの軽減:光の屈折率が低いため、レンズ表面での余分な反射が少なく、夜間のギラつきを最小限に抑えます。
     
  • ・紫外線(UV)カット機能:有害な紫外線をカットする成分が組み込まれており、日常的な眼へのダメージを和らげる効果もあります。

     

② 合併症リスクを劇的に低下させた「KSアクアポート」

従来のICL手術では、眼の中を流れる液体(房水)の循環を維持し、眼圧上昇や緑内障を防ぐために、事前にレーザー等で虹彩に小さな穴を開ける「虹彩切開術」が必要でした。

しかし、日本発のアイデア(北里大学 清水公也名誉教授)によって開発された「KSアクアポート」は、レンズの光学部中央にわずか0.36mmの超微細な孔を貫通させた設計をしています。

 

  • ・周辺虹彩切開が不要:術前の虹彩切開プロセスが不要になったため、患者様の身体的・精神的な負担が大幅に減りました。
     
  • ・白内障・眼圧上昇リスクの低下:中央の孔から房水がスムーズに循環するため、房水障害による白内障の発生率や、術後の急激な眼圧上昇のリスクが極めて低くなりました。
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3. EVOと進化モデル「EVO+(プラス)」の違いとは?

ICLについて調べると、「EVO」と「EVO+(エボプラス)」という2つの表記を目にすることがあります。

これらは同じスターサージカル社のEVO ICLシリーズですが、レンズ設計における「有効光学部(光を通すレンズエリア)」のサイズに決定的な違いがあります。

 

なぜEVO+だと夜間の見え方が向上するのか?

暗い場所や夜間になると、眼は光を多く取り込もうとして「瞳孔」が広がります。 このとき、瞳孔の広がりに対してレンズの光学部(度数が入っている部分)が小さいと、度数のないゾーンを光が通過してしまい、これが高次収差(にじみやブレ)の原因になります。

EVO+は有効光学部がより大きく再設計されているため、夜間や暗い場所で瞳孔が大きく開いても、光がしっかりと光学部を通過し、よりシャープで上質な見え方を維持しやすくなります。

 

4. 【データで見る】EVO ICLの長期安定性と安全性

「目の中にレンズを入れっぱなしにして、本当に将来ずっと大丈夫なの?」と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。 ここでは、国内外の学術論文から、EVO ICLの「長期的な経過」に関する3つの科学的臨床データを分かりやすく解説します。

 

① 手術後の「屈折力」の安定性(最長9年の長期報告)

ICL手術後に「また視力が下がってしまうのではないか」という疑問に対し、術後最長9年間にわたって経過を追った研究データがあります。 この研究では、手術の直後(術後1ヶ月)に目標の視力に達して以降、9年が経過するまで屈折値(目のピントを合わせる力)がほとんど変動せず、極めて平坦に安定し続けていることが報告されています。時間の経過によって視力がブレにくいことが、データとして実証されています。※1

 

② 手術後の「裸眼視力」の維持(術後5年間の変化)

別の臨床研究では、近視矯正のためにICL手術を受けた患者様の5年後の視力を追跡しています。 その結果、全体の96%にのぼる症例において、手術前にメガネやコンタクトレンズで測定した「最大矯正視力」と同等、あるいはそれ以上に良好な裸眼視力を、5年が経過しても維持できていることが示されました。手術直後の一時的な視力回復にとどまらず、その後の維持力も非常に高いことが分かります。※2

 

③ 術後早期の「眼圧」の安定性

安全性評価において、視力(屈折値)の推移だけでなく「眼圧」の経過も極めて重要な指標の一つです。 ICLの光学部中央に0.36mmの小さな孔をあけた設計(KS-AquaPORT®)を採用したことにより、術後も目の中の液体(房水)が滞りなく自然に循環します。 メーカー提供の臨床データ(術前、術後1日、7日、30日の経過観察)においても、術後に有意な眼圧上昇は見られないことが公式に報告されています。 手術直後の急激な眼圧上昇のリスクが非常に低いことが証明されており、患者様が安心して治療を選択いただける強力なエビデンスとなっています。 ※3

 

5. 中京眼科の医師体制とICLに関する研究・論文実績

ICL手術は目の中にレンズを挿入する精密な手術であるため、施術を受ける「医療機関」および「執刀医」の選定が非常に重要です。 東海エリアにおいて、中京眼科が多くの患者様に治療選択肢として選ばれているのには、以下の明確な理由があります。

① 「ICLシニアエキスパートインストラクター」の在籍

スターサージカル社が定めるICL認定医制度において、日本でも限られた指導医の上級資格である「ICLシニアエキスパートインストラクター」に認定された市川一夫医師をはじめ、専門性の高い医師が複数在籍しています。

 

② 安全性と最適な度数追求のための「2回の術前検査」

度数のズレや「過矯正(度数が強すぎて眼が疲れる現象)」を防ぎ、患者様お一人おひとりに最も調和した見え方を実現するため、当院では事前に2回に分けて入念な精密検査を行います。検査データを複数回確認することで、極めて精密な度数の選定を徹底しています。

 

③ 豊富な研究・論文実績

中京眼科は単に治療を提供するだけでなく、ICLの安全性や素材に関する研究を世界へ発信し続けているアカデミックな医療機関です。

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  • ・素材特性(コラマー)に関する研究論文:市川慶医師、市川一夫医師らによるコラマー素材の生体適合性や透明性の高さに関する学術論文が、医学雑誌『Medicina』に複数掲載されています。※4, 5
     
  • ・最先端の臨床研究を継続:術後のレンズ位置(vault)の経時的変化の予測研究や、多施設前眼部OCT(ANTERION)を用いた高度なサイズ計算式の検討など、複数の研究を常に実施し、治療精度の向上に還元しています。
     

6. ICL手術のリスク・副作用について

ICL手術は非常に優れた視力矯正法ですが、他のあらゆる医療行為と同様に、メリットだけでなくリスクや副作用も存在します。

患者様が後悔のない選択をし、生涯にわたって安心してクリアな視界を維持するためには、これらのリスクを事前にご自身で正しく理解していただくことが極めて重要です。

 

  • ・ハロー・グレア現象:術後早期には、夜間に光がにじんで見えたり(ハロー)、ギラついて見えたり(グレア)することがあります。ほとんどの場合、数ヶ月かけて徐々に脳が適応し気にならなくなります。
  • ・感染症・炎症リスク:手術に伴う稀な合併症として、術後の感染性眼内炎や一過性の高眼圧症などのリスクがあります。これらは適切な点眼指導と術後定期検診によって予防・管理されます。
     
  • ・レンズの入替・ズレ修正:非常に稀ですが、レンズの位置がズレたり、サイズが目と合わない場合には、ズレの調整や、異なるサイズのレンズへの入替を行うことがあります。
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7. まとめ:まずは「無料適応検査」であなたの目がICLに適しているか確認しましょう

EVO ICL(およびEVO+)は、大切な角膜を傷つけることなく、長期にわたり安定したクリアな視力を取り戻すための先進的な選択肢です。

しかし、眼の形状(前房の深さや角膜内皮細胞の数など)によっては、ICL手術の適応とならない場合もあります。

「自分の目はICLができるのだろうか?」と疑問に思われた方は、まずは当院の「無料適応検査」へお気軽にお越しください。経験豊富なICL専門スタッフと医師が、豊富な検査機器を用いて丁寧に診断いたします。

 

ICL手術について詳しくはこちら > 中京眼科のICL手術

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【出典・引用文献一覧】

  1. 1. Lee JS, et al. Long-term clinical results of posterior chamber phakic intraocular lens implantation to correct myopia. J.S. Lee, Clin Experiment Ophthalmol. 2015 Dec.
  2. 2. Alfonso J, et al. Posterior Chamber Collagen Copolymer Phakic Intraocular Lenses to Correct Myopia: Five Year Follow-Up. J Cataract Refracturg 2011;37:873-880.
  3. 3. González-López F, et al. Intraocular Pressure during the Early Postoperative Period after 100 Consecutive Implantations of Posterior Chamber Phakic Intraocular Lenses with a Central Hole. J Cataract Refract Surg. 2013 Dec;39(12):1859-63. 
  4. 4. Ichikawa K, Ichikawa G, et al. Comparison of Adhesion of immortalized Human Iris-Derived Cells and Fibronectin on Phakic Intraocular Lenses Made of Different Polymer Base Materials. Medicina 2025, 61(8), 1384.
  5. 5. Ichikawa K, Ichikawa G. Flexural and Cell Adhesion Characteristic of Phakic Implantable Lenses. Medicina 2023.